高速バスは、旅行や帰省などの交通手段として便利な場合が多く、たくさんの方に利用されています。
しかし利用の際に、そのバスの事業者が安全に運行するためにどのような取り組みをしているのかといったところまで、注目して選ぶ方は少ないとされています。
高速バスは便利な手段でありながら、高速道路を走行する大型のバスということで100%危険ではないとは言い切れません。
実際に、安全面を軽視することによって大きな事故が起こってしまうということもあります。
しかし、安全面に十分に配慮し、安全に対する取り組みをしっかりと行っている優良な事業者も多く存在しています。
利用者がその判断をするためには何を見ればわかるのでしょうか。
高速バスを利用する際に、より安全に安心して利用するための「貸切バス事業者安全性評価認定制度」というものがあります。
今回はその制度について説明します。
夜行バス・高速バスの詳細はこちらをご確認ください。
貸切バス事業者安全性評価認定制度とは、日本バス協会が一定の基準に基づいて、安全性や安全に対する取り組み、活動について評価認定を行い公表するというものです。
平成23年度からこの評価制度が開始されています。
この評価制度の開始は、高速バスの安全性や安全への取り組みに対して一定の基準を設け、評価することで事業者の安全への意識や配慮、取り組みをより高めることに繋がっています。
そして、利用者にも選択権を与えることで、安心安全の確保とともに満足度の向上、更に貸切バスのサービスを向上させるという目的があります。
日本バス協会から認可を受けたバス会社のバスには、「安全評価認定」と記載された「SAFETY BUS(セーフティバス)」マークのステッカーが車体に貼られています。
このステッカーのあるバスは、安全への配慮や取り組み状況が優良であると日本バス協会から評価されたという印になります。
安全性評価制度の認定は、申請すれば与えられるというものではなく、いくつかの審査があり、その審査に通過することで与えられるものです。
まず、書類による審査が行われます。その後、実際に訪問をして審査が行われます。
そして、安全性評価認定委員会が設置され、書類と訪問による審査の結果から認可を与えるにふさわしいかどうかが判断されます。
安全性評価の認定は、このようにいくつかの審査を通過したバス会社に与えられる正式なものです。
認定を受けた事業者の一覧は日本バス協会のホームページで公開されています。認定が取り消された場合にも公表されるので確認することができます。
認可を受けたバスには「SAFETY BUS(セーフティバス)」マークのステッカーが貼られていますが、そのステッカーには一ツ星と二ツ星、三ツ星の3種類があります。
二ツ星の方がより安全性が高く、三ツ星が最高の基準をみたしているということになります。
初回の認定は一ツ星からのスタートになり、二ツ星、三ツ星とランクアップするためには一定の基準が設けられています。
二ツ星の認定は、「2年間、一ツ星の認定を継続して得ていること」「書類審査で8割以上の得点を得ていること」の2つの基準を満たす必要があります。
三ツ星の認定は「2年間、二ツ星の認定を継続して得ていること」「書類審査で8割以上の得点を得ていること」の2つの条件を満たす必要があります。
このような基準を満たさなければ二ツ星や三ツ星の認定を与えられることはできません。
よって、二ツ星や三ツ星の認定を受けている事業者は、より安全なバス会社であるという証明になります。
また、一ツ星の認定を与えられてから最高基準の三ツ星の認定基準を満たすまでは、最低でも継続して4年間安全性評価認定を継続している必要があります。
継続して安全のための配慮や取り組みを高いレベルで保っていると言えます。
これは、利用者が選択するうえでより安心して選択するための信頼に値する基準になるのではないでしょうか。
高速バスを利用するツアーに参加する際には、どのバス会社のバスを利用するのかを開示しているツアーを選ぶことをおすすめします。
高速バスを利用するツアーでは、ツアー内容の紹介ページに利用するバス会社が記載されている会社と記載のない会社があります。
やはり、自信を持って商品を提供しているという意味で、バス会社を開示しているツアー会社の方が信頼できると考えられます。
もし記載がない場合は、そのツアーを主催している旅行会社に直接問い合わせてみることをおすすめします。
高速バスはお得で手軽に利用できるため、学生同士の旅行や家族旅行など様々な方が利用する手段でもあります。
その安全性は重要でありながら、今まではあまり注目していない方も多かったのではないでしょうか。
高速バスを利用する際には、今一度「安全」という部分に透明性があり、安全な運行に積極的に取り組んでいるか注目してみてください。
その方が、より安心して利用することができるのではないでしょうか。
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