富士山の山頂直下の石積みが崩れ、岩で塞がれている登山道について、山梨県・静岡県により現地調査が6月17日に行われました。
現場の状況が見て取れる比較的新しい空撮画像を合わせてお届けします。
先週予定されていた、季節はずれの降雪・積雪の影響で遅れていた現地調査が6月17日、静岡県の須走口から山梨県と静岡県の担当者ら約20人が入山し、石積み崩落の規模など現場の状況、被害の詳細が確認されました。
山梨県は今後、調査結果をもとに復旧作業の計画を立て、「7月1日(須走口は10日)の山開きに山頂まで登山道を通行可能にできるかどうかを判断する。」としています。
画像は山梨県側の吉田口と静岡県側の須走口からの登山道合流後の富士山山頂・
久須志神社の直下、石積みが崩れている現場の空撮画像です。
現在、富士山山頂付近にはこれほどの積雪は無く、画像は6月初旬以前、または6月11日の降雪直後に撮影されたものかと思われます。
中央やや右に見える鳥居の山側にある4段ほどの石積みが幅10~15m程度、高さ15~ 20m程度(鳥居から比較推定)にわたって崩れている現状が、昨年秋の現場近影画像に比べてよく判ります。
報道に用いられている下記などの画像ではイマイチ判り難かった「全体の状況」が空撮画像からは良く判ります。
石積みの崩壊は、多くの登山者が登頂後にご来光を仰ぐ、テラス状に広がった山頂の一部先端にまで及んでいますが、これからさらに石積みの崩壊が続く、大きく崩れてゆくようには見えません。
よく見ると登山道に積もった雪に少人数の足跡が残っていて、山頂まで続いています。雪で覆われているので判然としませんが、崩落した溶岩石の上を踏んで通ることはできるようです。
「元通りに修復する」には相当の労力・時間がかかることは容易に想像できますし、「溶岩石の上を踏み越えて通る 」はもちろん、単純に「登山道を塞いでいる石を除去」するだけでは山梨県・静岡県などの行政府が「安全」の観点から通行を許可するはずも無く…
八合五尺から山頂間の登山道は「登り」と「下り」の左回りの一方通行。現場(登り一方通行)の通行が不可となった場合は「八合五尺から下山」「下山側の一方通行を登りに開放」のいずれかしかありませんが、下山側の道は幅広とは言え、登りの開放は前例が無く…
現状これ以上の情報は無く、新しい情報が入り次第続報をお届けします。
空撮画像は日本テレビ報道動画のキャプション©NNN