
ツアーで訪れる熊野三山
平安中期から鎌倉時代にかけては多くの上皇が盛んに、また、人々が切れ目なく「蟻の熊野詣」と例えられるほど熊野に参詣したと伝わります。江戸時代には滑稽本・東海道中膝栗毛に「伊勢へ七度 熊野へ三度、愛宕さまへは月参り」と記されているなど、古くから神々が鎮座する特別な地域として崇められ、人々の熱い信仰に支えられた聖地「熊野」。
「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」の三社と、「那智山青岸渡寺」の一寺を「熊野三山」と呼び、熊野三山は「熊野古道(熊野参詣道)中辺路」によって結ばれていて、熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社の順に参拝することが正式とされていますが、ツアーでは那智・本宮・速玉の順に参拝し、語り部と一緒に古の参詣道・熊野古道の一部を歩きます。
熊野那智大社

玉垣内正面に五殿ある、熊野造りの熊野那智大社・御本殿©熊野那智大社
熊野信仰の中心として栄華を極め、古来より多くの人々の信仰を集めてきた、熊野三山の一つ熊野那智大社。那智山の信仰は、神武天皇東征の折りに、那智の大滝を大己貴命御霊代として祀ったことに始まります。
473段の石段の上に建つ6棟からなる社殿は、万物の生成・育成を司る、農林・水産・漁業の守護神、縁結びの神、諸願成就の神として崇められる夫須美神が御主神として祀られています。
日本三大名滝の一つ、一の瀧とも呼ばれる落差日本一の名瀑・那智御瀧は那智山信仰の根元で、別宮飛瀧神社は御瀧そのものを大己貴命が現れた御神体として祀られています。
参拝順路・見どころスポット
熊野那智大社・那智御滝・飛瀧神社・那智山青岸渡寺
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那智の滝まで杉木立の中におよそ100m余り続く道は飛瀧神社の参道。先ずは鳥居をくぐる前に一礼。
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©熊野那智大社
日本三大名滝の一つ、国指定名勝「那智御瀧」と、瀧そのものを御神体として祀る熊野那智大社別宮飛瀧神社を参拝
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那智の瀧を間近に拝むことのできる「お滝拝所」へは片道2分程(参入料300円、途中「延命長寿の水」も)
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那智御瀧、飛瀧神社からの帰りは、息も上がるかなりの急坂です…(バスへ戻り、熊野那智大社表参道の前まで移動)
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表参道は御本殿までおよそ350m程ですが、延々と473段の石段が続く坂道。無理せず休憩所などで休みながら。
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熊野那智大社拝殿へ。主祭神は熊野夫須美大神で、ご縁や願いを「結ぶ場所」として知られます。
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那智原生林と那智御滝、太平洋を望む眺望や、樹齢800年の大クスの胎内くぐりなども体験できます。
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©熊野那智大社
参拝できるのは「拝殿」で、残念ながら「本殿」のある最奥の神域へは入ることはできません。
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西国三十三ヶ所第一番札所「那智山青岸渡寺」と、本堂後方の朱色の三重の塔を写真に納めたらバスへ
那智御滝・飛瀧神社参拝:30分(予定)
熊野那智大社参拝:55分(予定)