4ツある富士山登山道の中でも標高差・所要時間が最短!

富士宮ルート・富士宮口(表口)登山道

富士宮ルート・富士宮口(表口)登山道マップ・地図
富士宮ルート登り5時間30分
標高差:約1350m、往復距離:約8.5km
富士宮口五合目
標高2380m ▼30分
六合目
標高2490m ▼60分
新七合目
標高2790m ▼50分
元祖七合目
標高3030m ▼50分
八合目
標高3220m ▼50分
九合目
標高3400m ▼40分
九合五勺
標高3550m ▼50分
富士宮口頂上
標高3710m
富士宮ルート下り3時間50分
富士宮口頂上
標高3710m ▼30分
九合五勺
標高3550m ▼30分
九合目
標高3400m ▼30分
八合目
標高3220m ▼40分
元祖七合目
標高3030m ▼40分
新七合目
標高2790m ▼40分
六合目
標高2490m ▼20分
富士宮口五合目
標高2380m

富士山のほぼ真南に位置する、4ツある登山ルートの中で最も標高の高い五合目からスタート、歩行距離は最短。吉田ルートに次いで人気のある登山道

標高差最低・距離最短♪

吉田ルートに次いで利用者が多く、富士登頂を目指す登山者のおよそ25%が利用する富士宮ルート。最大の理由は「距離が短く、所要時間が短い」からですが…

富士宮ルートの頂から「剣ケ峰」まで片道20分ほど

  • バスが到着する富士宮口五合目・登山口の標高は2,390m。4ツある富士山登山道の中で最も高い♪(次に高いのは吉田口2,305mで僅か85m差↓比較)
  • 歩行距離が短い・短時間=垂直方向へ急激に進むからです。経験者にとっては“楽”とも言えますが、やや力任せ・体力勝負の感があります。
  • 登りに比べて下りに時間を要するのは、登りと下りが同じ道、かなりの急坂などの理由から。

ツアーで利用する登山ルートの比較

吉田ルート 富士宮ルート
往復距離 14km 8.5km★
標高差 1,450m 1,350m★
登り標準 6時間10分 5時間30分★
下り標準 3時間30分★ 3時間50分

★は4ツの登山道で最高(最低)値

標準時間(コースタイム)とは、登山経験者が標準的な装備で要する時間(休憩時間を省く)をいいます。天候・体調・混雑程度などで左右されますのであくまでも参考・目安時間です。富士宮ルートでのご来光登山の場合、初心者や登山経験の浅い方ほど登りも下りも短めの時間になる傾向があります。他と比べて富士宮ルートが突出して事故・怪我が多い理由の一因ともいえますので、「ゆっくり」を意識するようにしましょう。

高い達成感を得られる♪かも

浅間大社奥宮へ向かって登り、日本の頂・最高峰「剣ケ峰」へも最短。山頂郵便局から記念の郵便も♪

浅間大社奥宮

富士宮ルートの頂には、八合目より先を境内とする浅間大社奥宮が鎮座、その正面から登ることから富士宮口は別名「表口」とも言われます。

また、登頂の記念になる消印で人気の山頂郵便局がシーズン限定で営業(例年7/10頃~8/20頃)しています。国内外への郵便を出せますので思い出にいかがでしょうか。

平安時代まで噴火していた富士山は登る山ではなく、山そのものを信仰する山岳信仰の対象とされてきました。火の荒神「浅間神」を祀る山麓の神社をいつしか「せんげん神社」と読むようになったとか。

五合目からずっと先の八合目が既に見える

さらに、富士山にある8ツの頂の中で最も高い、日本の頂点「剣ケ峰」へも往復僅か40分。全般に所要時間の短い富士宮ルートで登頂できる猛者なら、富士山の火口をぐるっと一周する「お鉢めぐり」も余裕なのではないでしょうか。

富士宮ルートは厳しい登りとあいまって「登頂の達成感は一入!」と言う愛好者の多いルートです。

もし当日が強風などの悪天候だった場合、剣ケ峰やお鉢めぐりへ絶対に行かないようにしてください。怪しそうなら、頂上で働く人々に必ず尋ねください。

遠く駿河湾を望む絶景♪ご来光は…

富士宮ルートは基本的に頂上以外からご来光は望めません

富士山の真南を真っ直ぐ登るルートですから、南方向には眺望を遮るものは無く、好天で空気が澄んでいる日なら登山道のほぼ全域から遠く駿河湾を見下ろす絶景を楽しむことができます。

逆に、8月の中頃までの登山道では、富士山自身が邪魔になり雲海や地平線からの日の出シーン・ご来光は見ることができません(日の出ではなく斜面から登る太陽って感じです)。月日が過ぎるとともに次第に日の出が南側へ移動し、8月末頃には画像のようなご来光を見ることができますが、やっぱり富士山自体が邪魔で…

自然景観ですので天候など条件次第です。頂上では時期に関係なくご来光を拝むことができます。♪

富士宮ルートの注意点など

さんざん“厳しい・難しい”ことを書いてきましたが「初心者お断り」ではありません。ほぼ等間隔に山小屋や救護所があり、補給や緊急時の対応に難はありません。一時的な負荷は高くても「短時間の方が体力的にも楽」ともいえます。

  • 山小屋で仮眠した後、皆が深夜にご来光を目指して再スタートするのですから、山頂近くは道幅がとても狭く渋滞することもしばしば。
  • 朝から登ってくる登山者も多数。下山時のすれ違いには十分な注意が必要です(登り優先)。

  • 下山時は疲労と足場の悪さから転倒や捻挫など、怪我をする可能性がかなりあります。慎重にくだってください(統計上4ツの登山道で怪我最多)。
  • フリー登山の場合、周囲のペースに惑わされず、六合目を過ぎるあたりまではできるだけノロノロと登りましょう。急激に高度を上げるのは「高山病」になる可能性が高まります。

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